CNF水分散液の分散性評価

紫外可視分光光度計 UV-2600i

紫外可視分光光度計
UV-2600i

CNFは繊維径や形状によって水分散性が異なります。繊維径が小さい孤立分散型CNFは,官能基修飾などの表面処理により水中では凝集せずに分散し,透明になります。繊維径の大きなネットワーク型CNFは様々な大きさや形状を含んでおり,水中では水素結合などにより凝集しやすく,白濁します。紫外可視分光光度計を用いてCNF水分散液の透過率を評価することにより,CNFの分散性を評価することができます。

  • 広い波長範囲で低ノイズのローレライグレード回折格子搭載
  • 積分球付属装置ISR-2600Plusで220~1,400 nmが測定可能
  • 標準ソフトでデータ処理の自動化

3種類のCNF関連素材を0.1wt%の水分散液として測定した透過スペクトルを右図に示します。孤立分散型であるTEMPO酸化CNFやカルボキシメチルセルロース(CMC)の透過率は可視領域で高い値を示しました。一方でネットワーク型である木質由来CNFの透過率は低い値を示しました。以上から,TEMPO酸化CNFとCMCは分散性が高いといえます。