各種ガスの定性・定量分析を実施するためのシステムです。検出したいガスの成分,濃度などにより,スセルの光路長,窓板の材質,耐熱温度,腐食性コーティングの有無などを決める必要があります。

システム構成図

1. ノーマルタイプ

Infrared Analysis社製の光路長2.4mのガスセルをFTIR本体内に設置し,ガス測定するシステムです。検出器はFTIR本体内の標準検出器を使用する一般的なシステムです。

システム構成図

2. 33mガスセル+ガスセルボックス付

FTIR本体横にガスセルボックスを設置し,ガス測定するシステムです。光路長33mのガスセルを用い,検出器はガスセルボックス内部に設置されたMCT検出器を使用します。

ガスセルの光路長:
一般的なガスの検出下限/上限を左図1)に示します。これを参考にし,ガスセルの光路長を決めてください。

ガスセルの材質と窓板:
腐食性ガスの場合にはガラスもしくは耐食コーティングされた金属製,フッ化水素を含んだガスの場合にはフッ素樹脂コーティングした金属製ガスセルを選択します。また水蒸気を含むガスの場合にはKRS-5やBaF2窓板のガスセルを選択します。

検出器:
短光路ガスセルの場合,FTIR本体の検出器は標準検出器(DLATGS)で測定可能です。長光路ガスセルの場合,標準検出器では感度が不足しますので,オプションのMCT検出器をFTIR本体内に取り付けるか,MCT検出器付ガスセルボックスをFTIR本体横に設置します。

1)ここに示した下限値および上限値は,光路長1mのガスセルで測定
  した場合,ガスのピーク強度の吸光度値が各々0.002,
  1.5になる値です。
  10cmガスセルを使用する場合には10倍,10mガスセルを使用する
  場合には1/10倍になります。
  またこれらの数値は積算回数などの測定条件によって
  異なりますので,あくまで目安値とお考えください。

対象試料

ガス全般

アプリケーション

FTIR TALK LETTER Vol.16 ガスセル
FTIR TALK LETTER Vol.17 ガス分析