東京工業大学 生命理工学院に島津製作所とコラボしたオープンラボが誕生

東京工業大学は,平成28年度の生命理工学院創設を機に,株式会社島津製作所から寄贈されたライフサイエンス関連先端精密機器を柱に,学院内に「島津製作所 精密機器分析室」を開設し,アンテナショップとしての運用を開始しました。本分析室は今後,学内の機器共用化事業の一端として,先端研究の推進や若手研究者や学生などの研究支援,国際共同研究や種々の企業との産学連携研究推進に活用します。また機器を寄贈した島津製作所でも産学連携の拠点として利用するなど,機器共有化における企業との連携のモデルとして活用します。

 

設置している分析装置

液体クロマトグラフ質量分析計
LCMS-8050

へルスケアや臨床分野でのLC/MS/MS需要の高まりとともに,高感度定量における時間短縮への要求がさらに大きくなってきています。その要求にお応えするため,高速性能をさらに進化させ,かつ高感度を実現したUFMS(超高速質量分析計)です。

液体クロマトグラフ Prominece-i 2式

液体クロマトグラフ
Prominece-i 2式

 

HPLCに求められる性能を飛躍的に向上させ,幅広い分析用途において高い信頼性を提供する一体型モデルです。本体前面に配置されたカラー液晶タッチパネルや,一体型HPLCならではのシンプルな装置構成によって,誰でも簡単に分析を行うことができる操作環境を実現しています。

DSCは高分子材料・医薬品・食品等の研究開発・品質管理分野において材料のキャラクタリゼーションに必要不可欠な熱分析装置のひとつです。高性能・高機能な新材料開発のための分析を高い感度と簡単操作で実現します。

MultiNAは,アガロースゲル電気泳動法の不満を解消するための新しい自動分析プラットフォームです。DNA/RNAの有無やサイズを迅速・簡便にチェックできます。また,解析オプションツールShimadzu Auto Finderを使えば,特定サイズのDNAを自動判別できます。

 

BioSpec-nano (バイオスペック ナノ)は,「微量サンプルの測定でも性能に妥協はしない」を基本コンセプトに開発したライフサイエンス分光光度計です。核酸他 1-2μLの微量サンプルの測定でも高い再現性,測定精度が得られます。 測定は15秒毎にサンプルをドロップ(drop ; 滴下) し,"Start"ボタンを押すだけの簡便操作。サンプルの拭き取りも要りません。

島津が培ってきた技術力と,新しい技術力の結集によって,島津分光蛍光光度計は『RF-6000』として生まれ変わりました。 比類なき測定精度と,使いやすさを追求してデザインされた新ソフトウェア『LabSolutions RF』による至高のパフォーマンスで,ユーザーの多様な測定ニーズをサポートします。

IRAffinityは,高いSN比と分解能をもち,光学素子のメンテナンスの省力化や装置サイズのコンパクト化も実現しています。また,FTIRの主要な利用分野である異物解析を強力にサポートする異物解析プログラムと受入検査や出荷前検査などに有効な日本薬局方プログラムを標準装備しました。

ガスクロマトグラフ Tracera

ガスクロマトグラフ

 

高感度ガスクロマトグラフシステム『Tracera(トレイセラ)』は島津が開発したバリア放電イオン化検出器(BID)を搭載し,He(ヘリウム)とNe(ネオン)以外のあらゆる微量な有機化合物・無機化合物を,0.1ppm(サブppm,ppmは100万分の1)レベルの高感度で検出できます。

 
 

ぶーめらん vol.37
東京工業大学生命理工学院生命理工学系 副学院長・評議員 太田 啓之 教授
イノベーションが生まれる空間を

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アクセス

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東京駅から(約70分):   東京駅(JR) → すずかけ台駅(東急)