Smart EI/CIイオン源とデコンボリューションを用いた定性分析

ダウンロード

ユーザーベネフィット

- Smart EI/CIイオン源により、イオン源を交換することなく、EIとCIのデータを取得することができます。 - LabSolutions Insight Explore GCMSではライブラリ検索やデコンボリューションによる高精度な定性が可能です。 - EIとCIのデータ比較機能により、ライブラリ検索のみでは判別が難しい場合でも、同定の確度を大幅に向上させます。

はじめに

GC/MSで未知成分を解析する際には、電子イオン化法(EI)が広く用いられます。主な理由は以下の2つです。(1)70 eVに加速された電子との衝突で化合物がフラグメント化し、そのフラグメントイオンのパターンが化合物に特有である。(2)数十万件のマススペクトルが登録された汎用ライブラリが充実している。 一方、EIでは分子量関連イオンの強度が低く、分子量の確定が難しい場合があるため、確実なピーク同定には化学イオン化法(CI)を併用して疑分子イオン(例:[M+H]+)を確認することが有効です。しかし、CI分析には試薬ガスの導入やイオン源条件の変更が必要な場合があり、装置の構成によっては一時的な運転停止や、専用イオン源への交換が必要になる場合があります。 また、EI分析で、ピークが共溶出したときの解析には、マススペクトルを減算するなどの処理が必要となることもあります。しかし、これらの作業は非常に時間がかかるうえ、トータルイオンカレント(TIC)クロマトグラムを目視しただけでは複数成分の共溶出に気づかないこともあります。このような場合はデコンボリューションと呼ばれる処理が有効です。デコンボリューションは、ソフトウェアが重なり合ったピークを自動で分離し、個々の化合物のスペクトルを再構築する処理です。 多種多様な成分を含むEI条件下の分析において、分子量関連イオンが観測されない、類似した構造化合物にて得られるフラグメントパターンが似通うなどにより、ライブラリ検索だけではピーク同定が困難な場合があります。本稿では、EIのみでは、定性が難しいピークについてSmart EI/CIイオン源による分析と、定性解析ソフトウェアLabSolutions Insight Explore GCMSによるデータ解析を行いました。EIデータとCIデータを比較・統合して評価し、さらにデコンボリューション処理を行うことで、定性結果の信頼性と精度が向上することを確認しました。 なお、Smart EI/CIイオン源は、装置を停止することなくEIとCIをシームレスに切り替えながら測定できる当社独自のイオン源です。従来装置のように、EIとCIを切り替える際に装置を停止したり、イオン源を交換したりする必要はありません。

2026.10.14

関連製品

一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。