アンビエントイオン化質量分析によるグミ喫食時の香り成分検出

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ユーザーベネフィット

- アンビエントイオン化質量分析法は、試料調製や前処理なしに即時にマススペクトルを取得できる技術です。 - この技術を応用し、喫食時の香り成分を検出できます。喉を通った食物の鼻に戻ってくる香りレトロネーザルアロマ(口腔香気)は、食べ物の味わいとして人間が感じていると注目されています。

はじめに

近年、食品や飲料を食べた時や飲んだ時の人が感じている“おいしさ”を機器で計測したり数値化したい、そして、おいしさの証明として使用したいなどの要望が高まっています。 “おいしさ”の研究は、視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚などの人の五感が関わっており、多くの要素が複雑に関連しています。その要素の中でも、人間のみが感じているとされている、喉を通った食品や飲料が鼻に戻ってくる香りは、レトロネーザルアロマ(口腔香気)といわれており、鼻先から入ってくるにおい、オルソネーザルアロマ(立ち香)と同様に非常に重要視されています。喫食時の香りの計測法にはいくつか報告ありますが、計測が簡便になると “おいしさ”に関する研究が進展することが期待できます。 本稿では、シングル四重極質量分析計LCMS-2050とエーエムアール社のアンビエントイオン源DCDI(Dark Current Discharge Ionization source)を用いた喫食時の香りの分析手法を紹介します。 DCDIは、ヘリウムガスを使用せず、かつ副反応の少ないイオン化として、アルゴンガスを使用したアンビエントイオン化を採用しています。暗流放電を用いてアルゴンガスを励起します。固・液・気体サンプルを前処理なしにかざすだけで測定ができる、手軽でフレキシブルなアンビエントイオン源です。 そのイオン源と整数値の質量を測定できるシングル四重極質量分析計LCMS-2050を用い、人が喫食し喉を通った食物の鼻に戻ってくる香り、いわゆるレトロネーザルアロマを評価した例をご紹介します。物性の異なるブドウ味のグミ喫食による、香気成分の香り立ちの時間的違いの計測例を解説します。

2026.01.15

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