i-Series
全自動食物繊維前処理装置と一体型HPLCシステムによる機能性飲料の食物繊維分析
ユーザーベネフィット
- 全自動食物繊維前処理装置により、食物繊維の処理工程を自動化し労力軽減や時間短縮ができます。 - AOAC 2022.01法を参照しており、不溶性食物繊維(IDF)と水溶性食物繊維(SDF)の両方を測定できます。 - 酵素-重量法で回収率が低い低分子水溶性食物繊維(SDFS)は、HPLCシステムで分析可能です。
はじめに
食物繊維は、穀物、豆類、果物、野菜などの食品に含まれる難消化性炭水化物です 。食物繊維を多く含む食事は、心臓病、脳卒中、2型糖尿病、乳がんや直腸がん、膵臓がんなどの特定のがんによる死亡リスク減らすことが報告されています。適切に食物繊維を摂取することで、健康的な体重の維持や腸内環境の改善にも役立ちます。 食物繊維は不溶性食物繊維(IDF)と水溶性食物繊維(SDF)の2種類に分類できます。セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの不溶性食物繊維は穀物に多く含まれており、吸水や腸の働きに関与しています。グルコマンナン、アラビアガム、ペクチン、フコダイン、β-グルカンなどの水溶性食物繊維は、ペクチン(野菜・果実)、こんにゃく、海藻、きのこなどに豊富に含まれており、コレステロール値を下げる効果があります。 食物繊維の測定は、一般的に酵素-重量法(enzymatic-gravimetric method, プロスキー法)が用いられていました。しかし、この方法は難消化性デキストリンやポリデキストロースなどの低分子水溶性食物繊維(SDFS)の回収率が低いことが課題でした。 AOAC 2022.01法では酵素-重量法のろ液をHPLCで分析し、三糖類以上の画分を低分子水溶性食物繊維として測定します。 本稿はAOAC 2022.01法を参考に、全自動食物繊維前処理システム(ANKOM Technology)と一体型HPLCシステムによる食物繊維分析をご紹介します。
2025.11.05
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