マイクロフォーカスX線CTシステムによる車載用円筒型リチウムイオン電池「4680」の観察

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ユーザーベネフィット

- 市場トレンドである車載用円筒型リチウムイオン電池「4680」の内部構造を非破壊で観察することができます。 - 電極の配置や接合状態を確認でき、製品の品質検査に役立ちます。

はじめに

近年、電気自動車(EV)の普及に伴い、高性能で低コストな車載用電池の開発が急務となっています。その中で注目を集めているのは、円筒型リチウムイオン電池「4680」です。「4680」は従来の「2170」に比べて大型化され、セルあたりのエネルギー密度が向上することで、車両の航続距離が延長されます。また、タブレス構造の採用により内部抵抗が低減され、充放電効率や熱管理性能が改善されるとともに、製造工程の簡素化によるコスト削減が期待されています。これらの特性から、「4680」は次世代EVの基幹技術として、産業界と学術界の両方で注目されています。 一方で、リチウムイオン電池は内部短絡や異物混入による発火・爆発リスクが常に懸念されています。X線CTは非破壊で内部構造を三次元的に可視化できるため、電極の位置ズレ、セパレータの損傷、異物の混入など微細な欠陥を検出することが可能です。 本稿では、マイクロフォーカスX線CTシステムinspeXio 7000を用いて、車載用円筒型リチウムイオン電池「4680」を観察した事例を紹介します。

2025.10.29

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