
LCMS-TQ RX シリーズ
- セレウス菌による嘔吐型食中毒の原因毒素であるセレウリドの高速分析が可能です。 - セレウリドの定量分析を幅広い濃度範囲で実現しています。 - 本分析法を用いることで、簡便な前処理で良好な回収率を得ることが可能です。
セレウス菌は芽胞を形成するグラム陽性桿菌であり、様々な農産品を汚染し、食中毒を引き起こす原因となります。セレウス菌の食中毒は臨床症状により下痢型と嘔吐型に分類され、国内で発生する食中毒の大半が嘔吐型です。この嘔吐型食中毒を引き起こすとされる原因毒素がセレウリドです。セレウス菌は耕地の土壌に多く分布しており、米やソバなどの農産物に付着します。芽胞が高温加熱しても死滅しないことに加え、セレウス菌は常温で増殖しやすいことから、チャーハンやピラフ等で検出された事例が多数報告されています。 セレウリドの検査方法としてHEp-2細胞に対する空胞化変性活性を測定する方法やPCR法が知られていますが、細胞の培養に日数を要することや、セレウリドを直接観察する手法ではないといった問題があります。これらの課題を解決すべく、LC-MS/MSを用いたセレウリドの分析法が複数報告されています。本稿では、メタノールを抽出溶媒として用いた前処理方法と、トリプル四重極質量分析計を用いた冷凍チャーハン中のセレウリドの分析方法をご紹介します。
2025.09.24
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