ICP-MSを用いた石油蒸留物中の元素不純物の分析 ~ASTM D8110-17~

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ユーザーベネフィット

- 有機溶媒による希釈のみの前処理で、様々な石油蒸留物(軽質・中間留分)中の元素不純物分析が可能です。 - 長時間安定して正確に石油蒸留物(軽質・中間留分)中の金属元素の定量分析が可能です。 - 耐溶媒性のペリスタルティックポンプチューブを使用することで、内標準元素をオンラインで添加でき、手作業での添加作業を省略できます。

はじめに

石油製品に含まれる金属元素は、触媒毒として品質に影響を与える懸念があるため、その濃度を管理することが求められます。また、排出時の環境への負荷を抑えるために重金属の濃度を管理することも重要です。従来、石油製品中の金属元素を管理するために、ASTM D7111-16のようにICP発光分析法(ICP-AES)を用いた分析手法が用いられてきました。しかし、近年では、極微量の金属元素を管理するために、ASTM D8110-17のように、より高感度なICP質量分析法(ICP-MS)を用いた分析手法が求められています。 ASTM D8110-17は、ICP-MSを用いた石油蒸留物(軽質・中間留分)中の元素分析のための試験法です。これは試料を有機溶媒で希釈して分析する試験法であるため、ICP-MSに有機溶媒試料を導入する必要があります。 そこで、本アプリケーションニュースでは、ASTM D8110-17に従って、様々な軽質・中間留分を有機溶媒希釈し、ICPMS-2050を用いて微量元素を分析しました。添加回収試験や重油標準物質の分析により、分析値の妥当性を確認しました。また、長時間分析の安定性についても評価を行いました。

2025.08.27

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