変性および非変性条件における二本鎖siRNAの逆相イオンペアLC/MS分析

ユーザーベネフィット

- 四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9050と解析ソフトウェアLabSolutions Insight Biologicsを用いてsiRNAの特性解析が可能です。 - カラム温度を変化させて二本鎖（非変性）または一本鎖（変性）の状態でsiRNAの溶出を確認できます。 - LabSolutions Insight Biologicsでは複数核酸配列を対象に一度に解析できます。

はじめに

核酸医薬のうち比較的短いオリゴ核酸で構成されるアンチセンスやsiRNA医薬は、遺伝性疾患や難治性疾患に対する新しいモダリティとして注目されています。一本鎖のアンチセンスと異なりsiRNAは二本鎖RNAで、加熱条件やアルカリ性条件下では相補鎖が分離して一本鎖になることが知られています。siRNA医薬品の品質管理においては、一本鎖および二本鎖のそれぞれの状態で特性解析をすることが求められます。 本稿では逆相イオンペアクロマトグラフィーにおける変性および非変性条件でのsiRNAのLC/MS分析事例についてご紹介します。解析では核酸専用ソフトウェアLabSolutions Insight Biologicsを用いて、複数の核酸配列（センス鎖およびアンチセンス鎖）を対象に一度に解析を実施しました。

2025.07.09