
分析法開発支援システム
- mRNAの5'Cap構造付加フラグメントおよびその関連不純物の最適分離条件探索の一連のワークフローをLabSolutions MDにより効率化できます。 - シングル四重極質量分析計LCMS-2050や四重極飛行時間型質量分析計LCMS-9050を用いて分子量確認が可能です。 - LabSolutions Insight Biologicsではユーザーが任意に設定した修飾や不純物の探索が可能です。
近年、新しい創薬モダリティとして新型コロナワクチンでその有効性が示されたmRNAが注目されています。現在承認されているmRNAワクチンはin vitro転写により合成され、5'末端にCap0構造(m7GpppR-)やCap1構造(m7GpppRm-)が付加されています。転写後キャッピング法にてCap構造を付加する場合、この工程で関連不純物(pppR-、ppR-、GpppR-)が生成されます。Cap構造は細胞内でのmRNA認識や翻訳効率の増加、安定性などに寄与するため、Cap構造付加の有無の解析はmRNAの品質管理において重要です。核酸分析で頻用される逆相イオンペアクロマトグラフィーでは、移動相に使用するイオンペア試薬の添加濃度や有機溶媒組成により分離パターンが変化しますが、変化の挙動は鎖長や塩基構成、修飾結合の有無等によって異なるため、対象配列ごとに分離を最適化することが必要です。本稿では、分析法開発支援ソフトウェアであるLabSolutions MDを活用し、mRNAのCap構造付加フラグメントとその関連不純物に対して最適分離条件探索の効率化を行い、LC/MSによる分子量確認を行った事例を紹介します。
2025.04.22
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