ALTRACE
粉ミルク中の微量重金属のスクリーニング分析
ユーザーベネフィット
- ALTRACEは、従来機(EDX-7000)の1/10の測定時間で同感度の分析が可能です。 - 最大48試料まで連続分析でき、作業性の向上が期待できます。 - 試料を試料容器に詰めるだけで、煩雑な前処理なく、簡便に重金属のスクリーニング分析が可能です。
はじめに
食品の重金属等の試験方法には呈色法がありますが、金属(元素)の特定ができないことや、試料成分の影響を受けるため、元素ごとの分析にはAA(原子吸光光度法)やICP-AES(誘導結合プラズマ発光分光分析法)、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)が用いられています。これらの試験や分析においては、試薬による成分の抽出や酸分解などの試料調製に手間がかかったり、呈色法の場合、判定に個人差があるなど、製造工程や品質管理において課題となっています。そこで、試料前処理から測定、判定までを簡便に行えるEDXRFによる方法を提案します。 一般的にEDXRFでは、1 ppm以下の定量は定量下限程度またはそれ以下であるため困難です。しかし、粉ミルクの場合、お湯で溶かす前の粉状では基準値が約7.7倍となるため、粉状のまま分析できるEDXRFを用いれば基準値以下かどうかの判定を行うスクリーニング分析が可能となります。 ALTRACEは従来機(EDX-7000)と比較して、高出力のX線管球の搭載により、重金属元素の感度が大幅に向上したことから、従来機の1/10の測定時間で同感度の分析が可能となりました。
2024.09.24