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ユーザーベネフィット

バイオマス発電は、動植物から生まれた生物資源(バイオマス)をカーボンニュートラル燃料として発電する方法です。トータルのCO2排出削減に寄与することを期待され、近年、木質チップ・ペレット、パームヤシ殻(PKS)などを燃料とする木質バイオマス発電所が増加しています。 木質バイオマス発電で使用される循環流動層ボイラーは、流動媒体の珪砂と共に燃料を循環・燃焼させることで発電を行います。燃料に含まれるアルカリ金属元素(Na、K)は、珪砂や燃焼灰の表面に付着して粒子同士が吸着し、その凝集物(塊、粗粒)がボイラーの損傷や流動不良(アグロメレーション)の要因になると言われています1)。 本稿では、EDX-8100を使用して、PKS燃焼灰およびその粗粒を定性定量分析しました。アグロメレーションを起こしたとされる塊の表面にはアルカリ金属元素の付着が見られたことから、EDXによる燃焼灰の分析は、燃焼炉内のモニタリングなど、燃焼炉の運転管理に貢献できます。

はじめに

- バイオマス発電において循環流動層ボイラーの流動不良(アグロメレーション)の原因となるNa、Kの分析が可能です。 - 最低限の前処理で、簡便に元素の定性定量分析ができます。 - 試料が不均一の場合、そのままの状態と粉砕して均質化した状態の比較分析が可能です。

2024.04.02

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