DPiMS™ QTとOAD-TOFによるバター中トリアシルグリセロールの二重結合位置解析

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ユーザーベネフィット

- DPiMSQTによる定性スクリーニングは前処理時間約5分、測定時間約0.5分で実施できます。 - OAD RADICAL SOURCE Iの特異的なフラグメンテーションにより化合物の二重結合位置を特定することが可能です。 - 高い質量精度でフラグメントイオンを検出でき、高い確度で二重結合位置の同定が可能です。

はじめに

脂質は脂肪酸を主要な構成要素としており、食品では炭水化物、たんぱく質、ビタミンやミネラルと並び重要な栄養素の一つで、生体機能に大きな影響を与えています。脂肪酸はグリセリンに3つの脂肪酸がエステル結合したトリアシルグリセロール(TG)と呼ばれる脂質の形で体内に蓄えられます。食品から摂取する脂質のほとんどはTGで、構成される脂肪酸の種類により生体に及ぼす影響が異なるため、食品中の脂質の量だけでなく、TGを構成する脂肪酸の種類にも注目が集まっています。 脂肪酸は構造の違いにより二重結合を持たない飽和脂肪酸と二重結合を持つ不飽和脂肪酸に分類され、不飽和脂肪酸については同じ組成を持つものでも二重結合位置の違いにより生体へ及ぼす機能が異なると考えられています。そのため、食品に含まれる脂質中の二重結合位置を知ることは、その食品が生体に与える影響を知るために非常に重要となります。

2024.02.20

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