グラファイトファーネス原子吸光法によるコーヒー飲料中の鉛(Pb)の測定と炉内監視カメラGFA-TVの紹介

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ユーザーベネフィット

-グラファイトファーネスは,試料の分解処理をせずに高感度分析が可能な場合があります。Na,Fe など前処理による汚染が問題になりやすい元素の微量測定にも適しています。 -炉内監視カメラ GFA-TV を用いると,グラファイトチューブ内をリアルタイムで鮮明な映像でモニターできますので,ノズルの注入位置,試料の注入や乾燥の様子をモニターすることにより,注入位置,温度プログラムの最適化が容易に行えます。 -GFA-TV は AA-7000 だけでなく,AA-6800,6650,6300などにも使用可能です。

はじめに

グラファイトファーネス原子吸光法(電気加熱原子吸光法,フレームレス原子吸光法)は,多くの元素で高感度分析が可能です。また,温度プログラムにより,乾燥,灰化を経て原子化を行うため,主に有機物による共存物の除去を同時に行うことができます。よって,清涼飲料水や水溶性の食品,生体試料,有機溶媒や水に可溶な有機化合物などは,分解処理をせずに分析可能な場合があります。ただし,このような試料は通常の分解処理済の水溶液と液性が異なるため,注入や乾燥の状態に注意を払う必要があります。 ここでは市販のコーヒー飲料中の鉛を前処理を行わず,グラファイトファーネス原子吸光法で直接分析した例と,試料の注入や乾燥時の炉内の観察に便利なオプションのグラファイト炉内監視カメラ GFA-TV をご紹介します。

2016.06.14