GC×GCシステム
ヘッドスペースGC-FIDによる電解液およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)の分析
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ユーザーベネフィット
- HS-20NXを使用することで、面倒な試料調製をすることなくリチウムイオン電池などに使用される電解液や、電極製造時の溶剤として利用されるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)の各種分析を行えます。 - GC注入口を介さずに試料を直接導入するため、キャリーオーバーを抑えた測定が可能です。
はじめに
BEV、HEV等の電動車やポータブル電子機器の利用拡大により、リチウムイオン電池を始めとした電池の製造管理や性能向上は重要な課題です。リチウムイオン電池の電極は、活物質やバインダー、導電剤などからなる分散液、いわゆるスラリーから製造されます。N-メチル-2-ピロリドン(NMP)は塩基性スラリーに広く使用される溶媒ですが、電極製造にはNMPが多量に必要なため、NMPの再利用が進められています。リチウムイオン電池自体にもNMPが残留しないよう、製造プロセスでの完全な回収がなされています。 したがって、電解液中の残留NMPの確認や、再生NMPの純度管理は、リチウムイオン電池の製造プロセスに重要です。さらに、電解液の一般的な組成を知ることは品質管理上で不可欠です。 本稿では、ヘッドスペースGC-FIDを用いることで、煩雑な前処理を行うことなく、NMPの純度試験や電池電解液の組成分析、電解液中残留NMPを分析した各種事例を紹介します。
2023.10.25
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