LCMS-2050
一体型HPLCによるビール中成分(キサントフモール/フムリノン/イソα酸/α酸/β酸)の一斉分析
ユーザーベネフィット
- 汎用的なHPLCi-Series LC-2050C 3Dを用いて、人体の健康に有益な機能を持つと報告されているキサントフモールとイソキサントフモール、苦味にかかわる成分(フムリノン、イソα酸、α酸、β酸)の一斉分析が可能です。 - 夾雑成分の影響を受けにくい分析条件により定量性を向上させることが可能です。
はじめに
近年おいしさのみならず、健康機能性も兼ね備えたビール開発が進められつつあります。キサントフモールはホップに含まれるプレニル化されたフラボノイドです。キサントフモールは抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌性など多数機能を持っており、人体の健康に有益であるとされ注目されています。ビールの醸造工程の加熱によりキサントフモールは異性体化され、イソキサントフモールになります。イソキサントフモールは抗ガン作用や抗ウイルス活性があると報告されています。一方ホップにはフムリノン、イソα酸とβ酸等の苦みに関与する成分も含まれています。 既報のアプリケーションニュース01-00375Aでは、分析時間8分で上記6成分の一斉高速分析例を紹介しました。 本稿では汎用的なHPLCである、高速液体クロマトグラフi-SeriesLC-2050C3Dと詰まりによるカラムへのダメージ抑制を考え、既報アプリケーションニュースよりも粒子径の大きなカラムを用いて分析を行いました。また夾雑成分の影響を受けにくいような分離条件を用いた、ビール中の成分(キサントフモール、イソキサントフモール、フムリノン、イソα酸、α酸、β酸)の分析例をご紹介します。
2023.05.09