熱分解-GC-MSを用いた路肩の堆積物中の マイクロプラスチックの分析

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ユーザーベネフィット

- F-Search MPs 2.0および熱分解-GC-MSを用いることで環境サンプル中に存在する複数のマイクロプラスチックを個別に定性、簡易的に定量することが可能です。 - 環境サンプルからマイクロプラスチックのみを分別する煩雑な前処理作業が不要で分析者の負担が軽減されます。

はじめに

大きさ5mm以下の小さなプラスチック粒子はマイクロプラスチック(MPs)と呼ばれ、環境汚染や人体への影響が懸念されています。近年、MPsの化学的特性評価として熱分解-GC-MS(Py-GC-MS)を用いた定性および定量分析による評価が検討されています。 タイヤの摩耗によって道路に残留するタイヤくずは風や雨などによって海に流出し海洋汚染、大気に浮遊することで大気汚染につながることから環境中のMPs汚染物質として大きな要因の一つとなっています。これらのMPsは粒子サイズが小さく複数の粒子が混在しているため、環境サンプル中からMPsのみを分別することが困難です。 本稿では環境中のMPsの定性・定量分析を支援するマススペクトル検索ソフトウェアF-Search MPs 2.0(フロンティア・ラボ社)およびPy-GC-MSを用いてサンプル中からMPsのみを分別する前処理を行わずに砂や土が混在した路肩の堆積物中に存在するMPsを個別に定性、簡易的に定量分析を行った事例を紹介します。

2023.02.20

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