IRSpirit-X シリーズ
FTIRとDSC、TGAによる酸化型分解性および生分解性プラスチックバッグの分析
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はじめに
プラスチックは一般に、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)およびポリスチレン(PS)のような石油系ポリマーを原材料としており、低コストで耐久性や汎用性が高いことから、私たちの身の回りの製品にも広く使用されています。しかし、ほとんどのプラスチックは生分解性が低いため、廃棄されたプラスチックは長期にわたって環境中に残存し 2)、残存中に紫外線や海水、摩擦の影響を受けてプラスチックが微細化され(マイクロプラスチック)、大きな環境問題となっています。 その代替として、酸化型分解性(O-BD)および生分解性(BD)などの異なったプラスチック製品が市場に導入されています。 酸化型分解性プラスチックは、石油系ポリマーからなりますが、酸化機構により光と酸素の存在下でポリマー鎖の構造を破壊する添加剤を含んでいます。また、デンプンは再生可能であり、生分解性が高く、さらに、低コストであるため、生分解性プラスチックの候補として考えられてきました。 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)、示差走査熱量計(DSC)および熱重量測定装置(TGA)による生分解性プラスチックバッグの分析は、その成分と熱特性を明らかにし、新素材開発の一助となります。
2020.07.27
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