SPM-8100FM
COガス吹き付けによる Ni,Co,Pt 表面形態変化のSTM観察(1)
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はじめに
金属は,一酸化炭素(CO)と反応してカルボニル錯体を生成し,表面形態が変化します。この性質は,触媒化学をはじめとする工学化学分野で利用されています。 金属が極微量のCOガスと接触することにより,その表面がどのように変化するかについては,単結晶などの簡単な構造の素材では,超高真空走査型トンネル顕微鏡により,原子レベルで検討された例があります。 これに対しここでは,多結晶金属薄膜のニッケル(Ni),コバルト(Co),プラチナ(Pt)がCOと接触したときの反 応によるマクロな表面形態の変化を,ガス雰囲気中STM(島津雰囲気制御走査型トンネル顕微鏡 WET-901)により観察した例を紹介します。この観察は,より実際の反応系に近い試料と雰囲気において,試料を加熱し,ガスを吹き付けながら表面形態の変化をとらえたもので,雰囲気制御型のSTMにより,今回初めて成功したものです。
2021.03.28
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