EPMA-8050G
プラスチック材料の静的および高速引張試験における力学的特性の評価と破面観察
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はじめに
近年、プラスチック材料はその熱的特性や軽量性から、細かな歯車から自動車や航空機などの様々な工業分野、用途で使用されています。輸送機における衝突事故や製品の落下などでは動的な変形が生じており、信頼性の確保のためには、従来より実施されてきた静的試験だけでなく、衝撃試験も実施する必要があります。特にプラスチックを構成している高分子は、粘性と弾性とを合わせもつ粘弾性特性を示すため、力学的特性は、温度環境や時間、変形速度依存性を示します。 一方で、損傷や破壊事故、劣化現象が生じた場合、その調査、対策が急務となってきます。プラスチックの破壊には、静的破壊、衝撃破壊、疲労破壊、クリープ破壊、環境による破壊、劣化による破壊など様々なものがあり、それぞれ破壊の種類によって、特徴のある破面が観察されます。つまり、破面観察を行うことで、損傷の原因を特定でき、原因の解決策を検討できる可能性があるといえます。 今回は、アクリル樹脂(PMMA)とポリプロピレン(PP)の速度依存性を、精密万能試験機 AG-Xplus と高速衝撃試験機 HITSTM-TX を使用して評価しました。また、それぞれの条件における試験後の試験片の破面を電子線マイクロアナライザ EPMATM(EPMA-8050G、以下 EPMA)を使用して観察しました。
2018.10.31
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