フィルタ装着位置による画質の比較(X線透視/CT装置)

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はじめに

X 線による内部観察(透視、CT 画像の撮影) を行う際、被検体に X 線を照射すると内部散乱線が発生し、この散乱線が画質に悪影響を及ぼす事がしばしばあります。 この散乱線の影響を極力少なくする手段として、適当な『グリッド』や『フィルタ』を検出器の前に入れるなどの対策が一般的に行われています。 特に CT 撮影においては被検体を 360 度回転させる為、回転角度によって透視方向の肉厚、材質に大きな差が出る事があり、被検体のみでは X 線管電圧の適正な設定もできない場合があり、そのような時は、適切な材質の『フィルタ』を入れて被検体と共に透視を行うことが不可欠となります。 しかし、現状この『フィルタ』を用いる場合、それを被検体の前方(X 線源側)に入れるか、後方(検出器側)に入れるかは、操作者によりまちまちで統一されていません。 今回は、『フィルタ』の挿入位置により、その効果に差があるかどうかを確認しました。

2006.10.30