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はじめに

魚は、良質なたんぱく質に加え、血栓を予防し、脳や視覚の機能向上に関与する DHA(ドコサヘキサエン酸)や EPA(エイコサペンタエン酸)を多く含む重要な食品の一つです。また、カルシウム、鉄、亜鉛、セレン等のミネラルも豊富で、これらの貴重な摂取源となります。しかしながら、魚は、人間活動により環境水中に排出された工業廃水等に含まれる有害金属を、生物濃縮により体内に 蓄積している可能性があります。これら有害金属は、魚の摂取を通じて人間の体に移行、蓄積され、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。食品および飼料中の汚染物質及び毒素に関するコーデックス一般規格 1)では、ひ素、カドミウム、鉛、水銀、メチル水銀、スズが食品の汚染物質として定義されており*1、食品・飼料の安全管理を行うことが重要視されています。 今回、島津 ICP 質量分析計 ICPMS-2030 で魚中の微量ミネラルおよび微量有害元素の多元素同時分析を行いましたのでご紹介します。

2018.04.19

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