ICPE-9800シリーズ
玄米中微量元素および主成分元素の一斉 分析
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はじめに
米とは,稲の種子の総称であり,とうもろこし,小麦とともに,世界三大作物と呼ばれ,その多くが,アジア圏の人々の主食とされています。稲の実から殻を除いたものを玄米といい,更に,玄米から糠と胚芽を取り除いた(精米作業)ものを白米といいます。玄米は,タンパク質や脂質,ミネラル,ビタミン,食物繊維などの栄養素をバランス良く含むため,近年は健康食品としても注目されています。 一方で,汚染された水や農地で生育された米(汚染米)による健康被害が問題となっています。特に,カドミウム(Cd)は,長期間摂取することで,腎臓障害等を引きおこすことから,国際基準(CODEX 規格)で 0.4 mg/kg 以下と厳しく規制されています。 玄米は,カリウム(K)やリン(P)などが高濃度含有されています。これらの主成分元素から微量元素のカドミウム(Cd)までを一斉分析するには,ダイナミックレンジの広い装置が必要となります。 今回,島津マルチタイプ ICP 発光分光分析装置 ICPE-9820を用い,玄米試料中元素の一斉分析を行いました。ICPE-9820は,プラズマの軸(AX)/横(RD)両方向観測により,高濃度元素から微量元素まで一斉分析を行うことができます。
2014.08.25
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