難溶性化合物のMALDI精密質量測定による合成確認

ユーザーベネフィット

- iMScope QTを用いるとLC/MS分析が難しい難溶性化合物のMALDI質量分析が可能です。 - LCMSTM-9030を用いると外部標準較正で長時間安定に高精度な精密質量分析が可能です。 - 難溶性の化学合成品について、精密質量の確認が可能です。

はじめに

MALDI法は試料の特性に寛容で、例えばLC-MSでは測定が難しい難溶性化合物なども質量分析することが可能です。極性が低い化合物の分析には、試料とマトリックスに加えてイオン化剤が添加される場合もあります。これらを混合後にサンプルプレート上に滴下し、乾燥して共結晶を生成させるため、全ての化合物が同一溶媒に溶解できることが必要です。一方、MALDI-TOF MS分析における高精度な精密質量の測定のためには、内部標準較正が望ましいですが、試料化合物の物性や分子量に適した標準品を準備し、全てを溶解できる溶媒を探すには時間と手間がかかります。 Q-TOF型の質量分析計LCMS-9030は、外部標準による質量較正で長時間安定に高精度な精密質量分析が可能です。MALDIイオンソースを持つiMScope QTをESIの代わりにLCMS-9030に取り付けることで、難溶性化合物の精密質量測定を実現しましたので、以下に紹介します。

2022.03.23