脂質表現型とMALDI-8030を用いたバイオマーカー分析 -メラノーマと良性母斑のクラスタリング-

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ユーザーベネフィット

- 手頃な卓上型MALDI-8030 の正負イオン検出モードを用いた脂質の迅速かつ簡単なプロファイリングが可能です。 - OncofinderソフトウェアとMALDI-8030 の互換性により、メラノーマに関する優れたバイオマーカー・スクリーニングが可能になります。

はじめに

MALDI-8030 は島津製作所の最新のMALDI-TOFMSで、安価でコンパクトかつ強力なMALDI-8020 をベースに、正イオンモードと負イオンモードの両方でサンプルを分析する能力を備えています。本稿では、MALDI-8030 を用いて、抽出された脂質プロファイルの違いに基づいて良性母斑をメラノーマからクラスタリングする方法をご紹介します。得られた結果は、迅速なバイオマーカー・スクリーニングツールとしての可能性を示します。 Oncofinder (IMG Pharma Biotech製, スペイン) はメラノーマの診断、病期の分類、予後判定のために、組織または液体生検に存在する脂質バイオマーカーの検出を可能にする研究専用プラットフォームです。この一群の脂質バイオマーカーは、 質量分析と人工知能 (図1) を用いて脂質フィンガープリントを調べることにより、メラノーマから良性母斑の迅速かつ正確なクラスタリングに使用できます。質量分析および機械学習の能力の組み合わせは 、Oncofinderプラットフォームが脂質バイオマーカーのメラノーマ検出や悪性化の予後予測能力の評価をすることを可能にします1)。 IMG Pharma Biotechと共同で、MALDI-8030 での皮膚生検ホモジネートの分析から得られたバイオマーカーデータを用いて、MALDI-8030 のパッケージとしてOncofinderソフトウェアの性能を評価しました。

2022.02.18

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