GCMS-TQ™8040 NX
Smart Metabolites Databaseを用いた食品中 糖類の分析
ユーザーベネフィット
- 食品中の24種類の糖類を誘導体化による幾何異性体をつくらずに1つのピークで検出できます。 - 内部標準を添加して前処理するだけで、食品中の24成分の糖類のおおよその濃度が算出できます。
はじめに
糖類はグルコースなどの単糖類とスクロースなどの二糖類であって、糖アルコールでないものの総称です。動植物のエネルギー源として様々な糖類が生体内に含まれています。GC-MSを用いたメタボロミクス解析でよく利用されるメトキシム-TMS誘導体化法は、代謝物一斉分析法として一般的に使用されています。しかし、還元性を持つ糖類は、メトキシム誘導体化による鎖状構造化することにより、2種類の幾何異性体が検出されます。そのため、ソルボースとフルクトース、マンノースとグルコースといった糖類の異性体同士はクロマトグラム分離が不十分で定量するのが困難です。 また、動植物の生体内には多数の糖類が数百μg/mgの高濃度から0.1 μg/mg以下の低濃度まで非常に幅広い濃度範囲で含有されています。検出された糖類の定量を行う場合、対象化合物によって濃度範囲を変えた検量線を準備する必要があったり、前処理の回収率などを考慮すると非常に手間がかかることから、おおよその濃度を知りたいというニーズがありました。 これらのニーズに応えるため、「Smart Metabolites Database Ver.2」に新たに糖類を半定量できる分析メソッドを搭載しました。 本稿では、食品試料として牛肉およびトマトを用いて糖類分析メソッドから得られる半定量値と標準添加法から得られる定量値を比較した結果を紹介します。
2022.05.12
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