Smart Metabolites Databaseを用いたトマト品種間の多変量解析

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ユーザーベネフィット

- メタボロミクスにおける代謝物一斉分析から多変量解析までを簡単に行えます。 - サンプル分類フィルター機能は、検出の可能性が高い成分だけを絞りこみ、データ解析を効率化します。 - 糖類定量用メソッドにより、サンプル中の24成分の糖類のおおよその濃度が算出できます。

はじめに

メタボロミクスとは、生体内に含まれる代謝物を網羅的に解析する技術です。医学分野において、疾患の生理的な変化を探し出すバイオマーカー探索の有効な手段として利用されています。近年、メタボロミクスは、食品分野でも応用されており、食品中の構成成分の比率の違いから、機能性成分の探索、品質評価法の確立、経時劣化の予測などさまざまな用途で利用されています。 GC-MS(/MS)を用いたメタボロミクスでは、アミノ酸、脂肪酸、有機酸および糖類などの低分子の親水性代謝物が対象となりますが、GC-MSはこれらの成分を一斉分析できることに利点があります。その一方で、これらの成分を微量まで検出させるには、SIMやMRMが有効ですが、化合物ごとにMSパラメータを最適化する必要があります。 Smart Metabolites Databaseは、代謝成分に特化したGCMS(/MS)用データベースです。このたび、食品分野でのメタボロミクスへの適応拡大するため、バージョンアップしたVer.2をリリースしました。 本稿では、Smart Metabolites Databaseを用いたトマトの品種間による構成成分の多変量解析とサンプル間で差異のあった糖類の含有濃度の比較結果について紹介します。

2022.05.12