GC/MS/MSを用いた残留農薬分析におけるマトリックス効果対策の検討

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はじめに

GC/MS/MS を用いた食品中の残留農薬分析の課題のひとつに、異常回収率を引き起こすマトリックス効果への対策が挙げられます。マトリックス効果とは、標準試料に比べてマトリックス試料の方が農薬のレスポンスより高くなる現象です。これは、マトリックスが存在しない標準試料ではライン中の活性点で吸着や分解を起こしますが、マトリックスが存在する場合はマトリックスが活性点をコーティングするために起こります。 マトリックス効果への対策として、擬似マトリックスを添加する方法が用いられます。代表的な擬似マトリックスとして、PEG(Polyethylene glycol)300 が挙げられます。また、K. Mastovska らにより、Analyte Protectant(AP)としてエチルグリセロール、ソルビトール、グロノラクトンの混合試料を使用する方法が報告されています。 本アプリケーションニュースでは、擬似マトリックスとして PEG300 及び AP を使用したマトリックス効果対策の検討を行ったので、その結果を報告します。

2021.02.14

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