AOC-20シリーズ
ショートキャピラリカラムによる農作物中のホキシムの分析
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はじめに
ホキシムは広い殺虫効果を持つ有機リン系の農薬ですが,分析時に注入口,カラム等で高温に暴露されると比較的分解し易いことが知られています。食品衛生法の,食品の規格基準(D各条)による分析法(告示法)では,注入口を150℃に設定し,内径0.53mm,長さ10mのワイドボアカラムを用い,カラム温度150℃までで溶出させています。ホキシムは比較的分子量が大きく(分子量:298),カラム温度150℃で溶出させるには,キャリアガス流量を高流量(20~50mL/min)にする必要があります。 また,この条件ではホキシムの溶出時間近くに他の有機リン系農薬(ピリミホスメチル,マラチオン,パラチオン,クロルピリホス等)が溶出します。これらの農薬は,前処理法がホキシムと同じであるため,分離不十分な場合は定量が難しくなります。 本アプリケーションニュースでは,ホキシムのGC分析時の分解をなるべく低減し,他の有機リン系農薬との分離を改善するために,長さ5mのショートキャピラリカラムを用いた例についてご紹介します。
2006.10.09
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