医薬品開発/製造プロセスにおけるスペクトル装置の使用用途
医薬品開発/製造プロセスにおけるスペクトル装置の使用用途
確認試験
粉体試料が前処理なしで成分分析が可能に

塩酸ジフェニルヒドラミンの測定
付属装置としてダイヤモンドプリズムの1回反射形ATRを使用すれば,粉体試料でも前処理なしに試料をプリズムに載せ押し付けるだけで赤外スペクトルを測定することができます。塩酸ジフェニルヒドラミンのような塩酸塩の場合でも錠剤法で懸念されるマトリックスとのイオン交換を考慮せずに赤外スペクトル測定が可能です。
純度試験
日本薬局方に準拠した純度試験に

エタノールの測定
日本薬局方ではエタノールの純度試験として紫外可視吸光度法が記載され,光路長1cmのセルを使用した時,240nm,250nm〜260nm,270nm〜340nmにおける吸光度がそれぞれ0.40,0.30,0.10以下であること,また水を対照として光路長5cmのセルで測定した時,235nm〜340nmでピークがないことが規定されています。光路長1cmのセルを使用した際のエタノールの測定例を示します。
定量
医薬品中成分の定量測定(USP)
分光蛍光光度計を用いて,医薬品中の成分の定量測定を行うことができます。蛍光を用いることにより,より高感度で,微量な成分の定量が可能です。抗うつ剤として用いられている塩酸デュロキセチンの定量分析結果を紹介します。

塩酸デュロキセチンの蛍光スペクトル

検量線