DPiMS-8060 - 特長
探針エレクトロスプレーイオン化キット
簡単な前処理のみで,さまざまなサンプルを測定可能
法医検体における迅速,簡便な薬毒物検出
- 各臓器の一部を生体用プレートにのせ,50%エタノール(35 µL)を添加
- On PlateでのMRM/プロダクトイオンスキャン分析で検出が可能
各臓器中のMT-45プロダクトイオンスキャン結果
LCMSとの切り替えが簡単
PESI TQユニットは簡単に取り外すことができます。ESIユニットとの交換が可能であり,同じイオン化原理,同じ標準物質で測定ができるので,データの比較も可能です。
麻薬 MT-45を服用した対象者の法医検体についてDPiMS-8060での定量を行いました。LCMSとよく一致した測定データを非常に短い時間で取得することができました。
組織切片 | PESI-MS/MS (µg/mL) |
LC-MS/MS (µg/mL) |
肝臓 | 4.1 | 3.9 |
脳 | 1.6 | 1.5 |
心臓 | 1.8 | 2.0 |
肺 | 8.7 | 10.9 |
腎臓 | 1.7 | 1.5 |
測定時間 | 0.5 min | 20 min |
LCMSの分析条件をDPiMSに移管することで,簡単にメタボローム解析を実施
アミノ酸,有機酸,糖類などのメタボライト(26成分)のトランジション情報を利用して,マウス肝臓のメタボローム解析を実施しました。LCMS用一次代謝物メソッドパッケージの分析条件を一部カスタマイズし,簡単にメタボローム解析が実施できます。
四塩化炭素誘引急性肝障害モデルマウス群と対照群について,DPiMS-8060で測定し,主成分分析を行いました。PCAローディングプロットにおいて,タウリンが群分離に大きく寄与していることが示唆され,Box-whisker plotによる有意差検定により,モデル群と対照群の間には有意な差が観察されました(p<0.001, Welch’s t-test)
キャリーオーバーのない分析系
1回のサンプリングで探針に付着する検体はわずかです。
質量分析計内部の汚染はほとんど心配ありません。
探針を変えることでキャリーオーバーも防げます。
濃いサンプルや濃度未知のサンプルもそのまま測定できます。