Superfloカラム
ラジアルフローカラム

分取液体クロマトグラフィーの可能性を見つめ直すラジアルフロークロマトグラフィーカラム。バイオクロマトグラフィーのボトルネックの解消に役立つSuperfloカラムは、カラムサイズが大きくなっても圧力が上昇しないため、従来のアキシャルフローカラム 設計の根本的な問題点に対処できます。ラジアルフローカラムは、その特有な設計によりカラムのサンプル導入口の面積が大幅に拡大するため、高流速でも線速度を低く保てます。
Superfloカラムは極めて高い流速での使用が可能なため、オン/オフタイプのアプリケーションに最適です。また、アクリル製もステンレス製も共にR&Dや小規模生産範囲の50 mLから、工業生産範囲の500 Lまで対応します。お客様固有のニーズに合わせたカスタマイズも可能です。
特長
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-簡単で確実なリニアスケールアップ
-バリデーション済みの簡単な充填方法
-高流速
-低背圧 -
-より高い収率
-優れた分配性
-一貫性のある性能
-高い生産性
Superfloカラムの仕組み
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Superfloカラムは、空間を挟んだ2個の同心円状の多孔質円筒で構成されています。フリットとフリットの間にあるこの空間領域 がカラムベッドで、ここにクロマトグラフィー用のレジンが充填されます。カラムの最上部から溶離液/サンプルが入り、上部のカラム栓が分散板として機能し、サンプルを外側のカラム本体と外側フリットの間にある隙間に導きます。溶離液/サンプルはカラム高さ全体にわたって分散され、外側フリットから内側のコア部分に向かって水平に流れます。
その後、内部フリットとコレクターロッド(カラムの中央にあるスペーサー)の間にある隙間から、カラムの底部にある流出口を通って外へ出ます。カラムの有効ベッド高さは、内側フリットと外側フリット間の距離です。Superfloカラム固有の設計によって、従来のアキシャルフローカラムよりも大幅に表面積が拡大したため、高い流速でも、必要とするサンプルとレジン間の相互作用が得られる範囲内に線速度が収まります。 -
Superfloカラムのサイズと材質
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Superflo Labカラムにはさまざまなサイズがありますが、お客様固有のニーズに合わせたカスタマイズも可能です。Sepragen社標準のアクリル製 Superflo Labカラムは、50 ~ 1000 mLのサイズがありベッド高さは3.5 cmです。標準のステンレス製Superflo Labカラムは、100 ~ 1000 mL までのサイズがあり、ベッド高さは3.5 cm です。ステンレス製 Superflo Labカラムには、10 μm ステンレス製フリットが付属します。カラムは、pH2 ~12の範囲で優れた耐薬品性を示します。
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生産へのスケールアップ
Superfloカラムは、分離時間を大幅に短縮し、労力と材料の両方のコストを削減します。以下のデータは血漿分画施設から得られたものです。この研究は、Superflo 20 L カラムの性能を16 L アキシャルフローカラムと比較するために行われました。 Superfloカラムを使用すると、流速を3倍以上にすることで、製品の回収率や純度に影響を与えることなく、3シフトから1シフトに、 処理能力が3倍に増加しています。
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Courtesy: Bayer Corp.
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Pilot Scale
Axial Flow Column Superflo Column Flow rate 25 L/hr 75-95 L/hr Production rate 350 L/3 shifts 350 L/shift Column size 16 L 20 L -
Production Scale
Axial Flow Column Superflo Column Flow rate 200 L/hr 200 L/hr Production rate 1000 L/3 shifts 1000 L/shift Column size 160 L 60 L Cost of Packing $320,000 $120,000 Initial Savings in Media Costs $200,000 $200,000
以下の例は、組換えタンパク質の単離を示しています。100 mL アキシャルフローカラムから1200 mL ラジアルフローカラムにスケールアップする段階で、3倍高流速にすることで処理時間が大幅に短縮されています。さらに処理時間がかかっていることで生じていた、オンカラムのタンパク質分解が減少するため、回収率も向上しています。

Courtesy: Genencor