H1型の場合は吸着側と脱着側が殆ど鉛直な平行線を描いています。H4型の場合は吸着側と脱着側が殆ど水平な平行線を描きます。H2型、H3型の場合はH1型とH4型の中間的なパターンを示すものになっています。
H1型は、大きさの揃った球形粒子の凝集体(あるいはその塊)の場合に見られるヒステリシスパターンです。H2型は、シリカゲルなどの例で見られるものですが、細孔径や細孔形状を特定することがが難しいヒステリシスパターンとなっています。
H3型あるいはH4型は、スリット型細孔の存在を示すヒステリシスパターンです。
H3型は平板状粒子の凝集体などにも見られるヒステリシスパターンです。
H4型は等温線のI型同様マイクロポアが存在する場合に見られることがあります。
このように、吸脱着等温線におけるヒステリシスパターンは、細孔の形状や構造を究明する為の重要な情報源になっているわけです。
参考文献
1)K.S.W.Sing et al:Pure Appl. Chem.,57,603(1985)
2)S.J.Gregg,K.S.W.Sing:Adsorption,Surface Area and Porosity,Academic Press,London,2nd edition(1982)
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