LC/MS/MSメソッドパッケージ 胆汁酸
LabSolutions™ LCMS用
胆汁酸49成分を対象とした網羅的分析メソッドを提供します
急性・慢性の肝不全の患者は全世界で1200万人(WHO試算)、とりわけアジア地域での肝疾患の発症率は高いと言われています。肝疾患の早期診断や肝機能評価の検査項目としては、血中の酵素活性試験(ALT, ASTなど)が広く行われており、総胆汁酸量(Total Bile Acids Test)の検査もあわせて実施されています。近年、さまざまな肝障害を区別するために、個々の胆汁酸(IBA)のモニタリングが提案されました。胆汁酸代謝異常をはじめとする各疾患の特定をあわせて行うために、総胆汁酸量のみならず、一次胆汁酸を中心に各種胆汁酸の一斉分析を望む声が高まっています。一次胆汁酸はコレステロールの異化作用により肝臓で合成され、通常はその多くがタウリン、グリシンと結合し抱合胆汁酸となります。また、腸内細菌の影響により一部の一次胆汁酸から二次胆汁酸が生成されます。これらの胆汁酸は界面活性剤として脂質の吸収を促進することや代謝経路を制御する役割を担っています。これらの胆汁酸は化合物の構造上、タンデム型質量分析計でフラグメントイオンを生成することが難しく、また、正確な定性・定量を行うためには最適なLC条件を用いて分離する必要があります。本製品には49種の胆汁酸について、分離条件やMSパラメータが最適化されたメソッドが含まれています。また、血漿、尿、糞便などの生体サンプルを対象にした前処理例を記載しています。従って本製品を用いることにより、前処理や分析法の検討を行うことなく生体サンプル中の胆汁酸を網羅的に分析することができます。
LC/MS/MSメソッドパッケージ 胆汁酸 Ver. 2
- 血漿、尿および糞便サンプルの前処理プロトコル例(手動前処理・自動前処理)
- 異性体分離のための迅速かつ頑健性の高いクロマトグラフィ条件(10分)
- 一次胆汁酸、二次胆汁酸及びその抱合体用に最適化されたMS/MSパラメータ(最大3つのMRMトランジション)
- 胆汁酸の同定、定量精度を高める10種の内部標準物質用に最適化されたMS/MSパラメータ
- LCMS-8050/8060およびLCMS-8060NXに対応した高感度かつ頑健性の高いメソッド
前処理法の選択
取扱説明書には血漿、尿、糞便などの生体サンプルの前処理例が複数掲載されており、最適なサンプル処理を選択できます。
LabSolutions Insight™ を用いたデータ処理
ターゲット化合物は、ユーザーのニーズにあわせてカスタマイズできます。さらに、LabSolutions Insightでは高度なフラグ機能を使用して結果を簡単に確認し、必要な情報を迅速に抽出できます。
注意事項
- LabSolutions LCMS は、Ver. 5.99 SP2 以降が必要です。
- 本メソッドパッケージは研究用です。臨床診断用途で使用することはできません。
- LabSolutions、LCMSおよびLabSolutions Insightは、株式会社島津製作所の商標です。
BiotageおよびExtraheraは、Biotage ABの商標です。
本製品は、医薬品医療機器法に基づく医療機器として承認・認証等を受けておりません。
治療診断目的およびその手続き上での使用はできません。
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