二次元電気泳動/画像解析によるバイオマーカーの解析
二次元電気泳動/画像解析によるバイオマーカーの解析
糖尿病モデルマウス血清におけるバイオマーカーの解析
遺伝子情報に基づいて生体内で発現するタンパク質は,癌に代表される様々な疾患に応じてその発現が特異的に変動することが知られています。
このようなタンパク質の量的/質的な変化を検出する方法として,正常/疾患(病変)部位等から抽出されたタンパク質を高分離能二次元電気泳動と高精度ゲル画像解析技術との組合せによって変動タンパク質を検出し,高感度MALDI-TOFMSシステムによって変動タンパク質を解析し,同定する手法があります。これらの手法についてご紹介します。
糖尿病モデルマウス血清におけるバイオマーカーの解析例です。
丸印で囲まれたスポットは,糖尿病モデルマウス血清においてスポット濃度が有意に濃く,タンパク質の発現量が増大していると考えられます。
正常/糖尿病モデルマウス血清タンパク質の二次元ゲル電気泳動による分離,ゲル画像解析(スポットのマッチング,変動スポットの検出),MALDI-TOFMS測定,Mascotデータベース検索により,糖尿病モデルマウスにおける変動因子の一つとして"acylation-stimulating protein"を同定しました。
レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計 MALDI-TOFMS
MALDI-TOFMS AXIMA Performanceは高エネルギーCID搭載したTOF-TOFタイプのMALDI-TOFMSです。
MS/MS測定の更なる高感度化で信頼性の高いプロテオーム解析を提供します。多検体の自動MS(またはMS/MS)測定とMascotデータベース検索の組合せで,マーカー候補となるタンパク質を迅速に同定します。