神経リハビリテーションにおけるfNIRSの応用研究
近年、脳卒中後の機能回復など、神経リハビリテーション分野において光脳機能イメージング装置fNIRSの応用研究が進められています。PETや fMRI では被験者の安静が必須ですが、fNIRS は体動を伴うタスク環境下においても脳機能計測ができるため、歩行などの運動に関連した大脳皮質の活性化の情報が得られます。
トレッドミル上での歩行時の脳活動を測定しました。歩行に伴い内側一次感覚運動野中心に酸素化Hb が増加しています。fNIRSは、fMRIやPETでは測定できない、歩行や腕振りなどのダイナミックな動きをタスクとした脳賦活測定が可能です。また、ベッドサイドでの脳機能評価に対応できます。fNIRSを用いて、脳卒中患者における片麻痺歩行時の脳賦活評価、感覚運動野賦活の非対称性の改善、運動前野賦活の増加と脳卒中患者の歩行改善との関連、などに関する研究が進められています。
(データご提供 : 特定医療法人大道会 森之宮病院 宮井一郎先生)
参考資料 : 宮井一郎, (2004). “神経リハビリテーションにおけるfNIRSの応用”, MEDICAL NOW, No. 52 : 33-36.
*本データはFOIRE/OMMシリーズを用いて取得したものです。