肥料の鑑定方法
肥料の鑑定方法(2019) ではX 線回折装置による肥料の定性試験法、 肥料の鑑定方法(2020)では有機化合物を原料とする肥料、あるいは被覆肥料の樹脂系被覆原料の化合物を同定するフーリエ変換形赤外分光光度計による定性試験法が追加収載されました。
※参考情報 独立行政法人農林水産省安全技術センターHP(肥料関係試験法等)
フーリエ変換形赤外分光光度計(FTIR)による同定
(適用対象)有機化合物を原料とする肥料、あるいは被膜肥料の樹脂系被覆原料等
実試料としてイソブチルアルデヒド縮合尿素配合肥料を用いてFTIRによる同定試験を行った結果を紹介します。
イソブチルアルデヒド縮合尿素は難溶性で加水分解や微生物分解によって徐々に無機化することで長く肥料としての効果を発揮する化学緩効性肥料として知られています。標準品との同一性が簡単に確認できました。
試験品のスペクトルと標準品のスペクトルを重ね合わせた図
関連アプリケーション
「肥料の鑑定法」にFTIR分析が追加 -そのポイントと分析システムの紹介- Webinarを公開中
分析をアシストする専用プログラム(IR Pilot)の紹介
上記、試験品のスペクトル測定および確認試験レポート作成には、分析ナビゲートプログラム IR Pilotを用いました。IR Pilotを使用すると、①目的、②測定方法、③使用する付属品、④必要なデータ処理の4つの質問に答えるだけで、目的試料の測定、解析、印刷までを簡単に行うことができます。