さまざまな産業分野で高速現象の可視化が注目されています。印刷の分野では, インクジェットプリンターに代表されるインクジェット技術を用いた印刷手法の研究開発が盛んに行われています。インクの液滴がどのように飛び,どのように対象物へ着弾するかなど,液滴の状態を観察することにより,印刷品質(解像度やにじみなど)を向上するための研究が行われています。さらにインクジェット技術は,印刷だけでなく,微細なパターンを作成する技術としても注目されています。
高速度ビデオカメラ HyperVision HPV-2Aを使ってインクジェットのノズルからインクの液滴が射出する様子を撮影しました。撮影速度は25万コマ/秒で,インクの射出開始から12μsec 毎のデータを抜粋すると,インクの液滴が球形にならず,尻尾のような部分が切れないで残っている様子が克明に記録されています。
インクの液滴の状態を観察することにより,インクヘッドの駆動条件やさまざまな条件について研究開発を行うことができます。

インキ液滴を射出する様子(撮影速度25万コマ/秒)


 

高速度ビデオカメラ

島津高速度ビデオカメラHyperVision HPV-2Aは,撮影速度100万コマ/秒という超高速撮影能力を有しており,撮影速度に関係なく8.1万画素の高精細な撮影が可能です。非常に小さく高速で移動するインクジェット技術における液滴の観察には,HPV-2が最適です。