幅広いサンプルの形態に対応できる注入モードを備えているOPTIC-4は,GC-MSの試料導入システムにおける究極の注入口です。多機能オートサンプラ AOC-6000 Plus に取り付けることにより,その性能を最大に引き出すことができます。
残留農薬分析システム - オプション
予冷方式ドライアイス凍結粉砕セット
予冷方式のドライアイス凍結粉砕法を用いることにより,水分の多い試料は粉砕時に水分と固形に分かれてしまう,皮の硬い試料は粉砕時に皮が残ってしまうなど,試料の粉砕時に起こる問題が解決します。凍結粉砕させることで水分も果皮も均一にサンプリングすることが可能です。
- 凍結することでサンプルをパウダー状に粉砕することが可能となり,水分が多い食品,高粘性の食品でも均一なサンプリングを実現します。
- スノー状のドライアイスを細断した試料と和えた後に粉砕する簡便な操作です。試料を冷凍する手間を省き,サンプリングの時間短縮につながります。
- 凍結することで酵素の働きを抑制するため,タマネギなどの硫黄化合物を含む試料に対してもリン酸処理,電子レンジ処理が不要です。
常温粉砕 | 凍結粉砕 | |||
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キュウリ | 粉砕後,水分と固形分に分離しやすく,サンプリングするときは試料をよくかきまぜて均一化させながら採取する必要があった。 | 試料がパウダー状で均一に粉砕されていた。 | ||
ブドウ | 表皮の粉砕が弱く,水分と表皮が均一になるように注意しながら採取する必要があった。 | 表皮も細かく粉砕され,パウダー状で均一に粉砕されていた(ブレンダー使用)。 | ||
パイナップル | 少し表皮が残っており,かき混ぜながら採取する必要があった。 | 表皮も細かく粉砕され,パウダー状で均一に粉砕されていた(ブレンダー使用)。 |
自動前処理装置 ST-L400
充填量が少なくコンパクトな固相ミニカートリッジを用いる全自動固相抽出装置です。大量注入と組み合わせることにより,エバポレーターや窒素パージによる溶媒濃縮操作が不要のスピーディな前処理が可能となります。
- 迅速残留農薬一斉分析法(STQ法※)をはじめ,固相カートリッジを用いた各種試験法の自動処理が可能です。
- 固相コンディショニング,精製,ノズル洗浄まで完全自動処理か可能です。
- エバポレートや窒素パージによる溶媒濃縮工程が不要です。
- タッチパネルによる直観的で簡単な操作が可能です。
※STQ法(Solid phase extraction Technique with QuEChERS method)
QuEChERS抽出と固相カートリッジ精製を組合せて操作性と高精製を両立した残留農薬試験法(アイスティサイエンス社開発)
ST-L400による前処理(STQ-GC法)工程図
大量注入口装置 LVI-S250
従来の大量注入法の問題点を解消した独自の形状のインサートです。試料を液体状態でインサート内に保持することができ,インサート内で試料の濃縮が可能となります。
- アイスティサイエンス社独自の「胃袋型インサート」を使用することにより,最大200µLまでの注入が可能です。
- 大量注入することにより,試料採取量の少量化や濃縮操作の省略による前処理の迅速化が可能です。
※(株)アイスティサイエンスの製品詳細は,同社サイト(http://www.aisti.co.jp/product/)をご参照ください。