洗浄バリデーション

洗浄バリデーションとは?

洗浄バリデーションとは、医薬品製造における品質確保のために不可欠であり、製造設備や器具を洗浄した後に残留物を定量し、その量が予め設定した許容限度以下であることを検証することです。

  • 製品の交差汚染や異物混入を防ぐため、定期的な設備洗浄と洗浄後のバリデーションを行う必要がある。
  • 同一製品を同一ラインで専用設備の場合でも、長期運用には製品の汚染(異物混入)のリスクがあるため定期的な洗浄が必要となる。 
 

検証に用いる方法として、一般的に全有機体炭素計(TOC)、高速液体クロマトグラフ(HPLC)が知られています。下記の表のように、各装置には特長があり、現場環境や検証対象に適した装置を選定する必要があります。本ページでは、その中でも測定操作の簡便性、迅速性に優れあらゆる有機物を検出可能な全有機体炭素計(TOC)を適用した方法をご紹介します。

装 置 特 長
全有機体炭素計(TOC)
  • 測定の迅速性
  • 簡便な操作性
  • あらゆる残留有機物を検出
高速液体クロマトグラフ(HPLC)
  • 分離分析が可能
  • 定量精度が高い
  • 拡張性が高い
  • 試料のオンライン濃縮が可能

TOC計を使用した評価方法

TOCは水道水、環境水、排水といった液体試料の水質分析として使用されるのが主流ですが、専用付属品を搭載することにより、液体試料中の窒素成分や固体試料中の炭素成分を測定することも出来ます。このような拡張性を利用して、最近では医薬品だけでなく、化粧品や食品の製造現場における洗浄バリデーションにもTOC計の導入が進んでいます。さらに、製品洗浄後の清浄度評価の目的で、各種医療機器製品の生産工程や品質評価においても活用されています。(関連測定事例)

TOC計を使用した洗浄バリデーションの場合、次の3つの方法をご提案できます。洗浄バリデーションの対象となる設備や製品の素材、大きさ、形状によって適した方法が必要となりますが、当社TOC計および付属品を用いることでいづれの方法にも対応でき、幅広いシーンに適用できます。

 

▼  1. リンスサンプリング-TOC測定法

2. スワブサンプリング-抽出-TOC測定法

3. スワブサンプリング-直接燃焼炭素測定法

1. リンスサンプリング-TOC測定法

水に溶けない残留物はサンプリングできませんが、広範囲の面積を評価したい場合や手の届かない狭い箇所、細い管の評価などに適しています。

リンスサンプリング-TOC測定法

2. スワブサンプリング-抽出-TOC測定法

スワブ材で対象を拭き取り、その付着物を水で抽出しTOC計で分析する。 物理的に拭き取るサンプリング方法ですが、水に不溶性の汚れやスワブ材に吸着しやすい成分は水に抽出することが困難で検出ができません。

スワブサンプリング-抽出-TOC測定法

3. スワブサンプリング-直接燃焼炭素測定法

残留物を物理的に拭き取りスワブ材をそのまま加熱部に挿入します。溶媒抽出する必要がないので、水に溶けない残留物も確実に測定することができます。この方法で測定されるのは全炭素量(TC)ですが、許容限度値以下を判定するという意味では、TOC量の測定と同等とみなすことができます。

スワブサンプリング-直接燃焼炭素測定法

 

スワブサンプリング法はFDAでも推奨されており、当社の提案するスワブサンプリング-直接燃焼炭素測定法は抽出を必要としない特長があり、スワブサンプリングのメリットを確実に活かすことができます。下記に詳細な手順をご紹介します。

スワブサンプリング-直接燃焼炭素測定法の手順

スワブサンプリングの手順

スワブ材“Easy wiper-S“のご紹介

スワブサンプリングに使用するスワブ材 Easy wiper-Sをご用意しています。 Easy wiper-Sは、以下のような特長があり、ご好評をいただいております。

  • 繊維状で柔らかく拭き取りやすい
  • 拭き取り面にスワブ材の破片が残りにくい
  • 持ちやすく試料ボートに入れやすい

残留許容基準の設定

残留許容基準については、NOEL(no-effect level,最大無作用量)、0.1%基準、10ppm基準等いくつかの考え方がありますが、これらを参考に各企業様で妥当と考えるものを設定頂く必要があります。

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