モノクローナル抗体のMRMメソッド作成

抗体医薬品の血中濃度定量において,従来手法であるリガンド結合アッセイでは,ターゲットに対して高い特異性と親和性を有する検出抗体を作製する必要があり,分析法の確立に莫大な時間と費用を要します。一方,LC/MS/MSによる分析では抗体の作製が不要なため,分析法開発の期間とコストを大幅に削減することができます。

LCMS-8060/8050を用いたLC/MS/MS法にSkyline* ソフトウェアを組み合わせ,生体試料中のモノクローナル抗体を特異的に検出するためのペプチドのMRMメソッドの作成から,検量線の作成までを行いました。標品とアミノ酸配列(CDRを含む)の情報があれば,SkylineとLCMS-8060/8050を組み合わせることで,短時間で安価に抗体医薬品の定量メソッドを開発することが可能になります。

* Skyline はワシントン大学のMacCoss Lab of Biological Mass Spectrometry により開発されたソフトウェアです。

Fig.1 Skyline を用いた分析メソッドの作成
(CDR を含むトリプシン消化断片を選択)

Fig.2 標品モノクローナル抗体( 6E10)のトリプシン消化サンプルを用いたCDR含有トリプシン断片の検出(Skylineによるデータ解析)

 

関連アプリケーションデータ

LC-MS/MS

LCMS-8060

LCMS-8060は“UF Technologies”のすべてが集結したトリプル四重極型質量分析計です。最高感度と最高スピードの両立が価値あるソリューションを提供します。

LC-MS/MS

LCMS-8050

LCMS-8050が発揮する高いパフォーマンスが,これまでの常識を覆す【高感度×高速】分析を実現。分析データの信頼性確保,ラボの生産性向上をサポートします。