LCおよびLC-MSによる有機酸の分析例解説と関連情報

食品に含まれる有機酸は、酸味やうま味などおいしさを構成する重要な成分であり、また、最近では消化促進、抗菌効果などでも話題となっています。有機酸の分析は食品開発において有用なアプローチですが、食品などの夾雑成分の多い試料から各種有機酸を特異的かつ高感度に検出するにはノウハウが必要です。有機酸分析システムは、各種有機酸の一斉分析手法として、食品開発の場に使用されています。

HPLCによる有機酸の分析例

ここでは、 HPLCを用いたpH緩衝化ポストカラム電気伝導度検出法による選択性と感度に優れた有機酸分析システム(分析対象は低級脂肪酸)による食品試料中の有機酸の分析例を示します。夾雑物の妨害もなく、高精度な有機酸の分析が可能であることを確認しました。

LC-MSによる有機酸および短鎖脂肪酸の一斉分析例

腸内細菌が宿主の健康の維持や増進に寄与、また、各種の疾患にも関与しているとの研究が進み、整腸効果のある機能性食品の効果検証などの目的で腸内細菌叢由来の代謝物の解析が進められています。ここでは、LC-MSと短鎖脂肪酸分析用のメソッドパッケージを用いた有機酸および短鎖脂肪酸の一斉分析例を紹介します。

短鎖脂肪酸6成分および有機酸16成分の一斉分析

短鎖脂肪酸6成分および有機酸16成分の一斉分析

主なアプリケーション

No. タイトル 装置
有機酸分析システムの腸内細菌叢研究への応用 
HPLC
SPFおよび抗生剤投与マウス糞便試料中の短鎖脂肪酸・有機酸(3-NPH 誘導体)分析
LC-MS