水分散CNFの繊維長・分散性評価

ナノ粒子径分布測定装置 SALDTM -7500nano(高感度モデル)

ナノ粒子径分布測定装置
SALD-7500nano(高感度モデル)

CNFの物性には繊維長・繊維径が関係していることが知られており,顕微鏡での観察が主に行われていますが,乾燥状態で観察を実施するため,乾燥前の状態と異なっている可能性があります。そのため,液体に分散させた状態でのCNFの繊維長や分散性を短時間で簡便に評価できる手法が必要とされています。
ここでは,ナノ粒子径分布測定装置SALD-7500nano高感度型(特別仕様)を用いた様々なCNFの繊維長および分散性の評価例を紹介します。

 
  • 7nm~800μmの幅広い粒子径範囲を高感度にカバーできる粒子 径分布測定装置です。一次粒子から凝集体,コンタミまでを一台の 装置で測定することができます。

右図は内蔵超音波による分散処理前,分散処理後の結果です。パルプ由来CNFの極長・標準・極短および発酵ナノセルロース(NFBC)に関して,分散処理前の結果は繊維が凝集しているため繊維長と粒子径の相関は見られませんが,分散処理後の結果は繊維長との相関が見られます。カルボキシメチルセルロース(CMC)は分散処理前後で粒子径に明確な差異は確認できませんでした。これは,水中で分散状態が安定しているためと考えられます。