部品成型の際の角R、面取り等が不十分な場合、そこに局所的に応力が発生し破壊に至ることがあります。強度特性と製品形状とを多角的に評価することで破壊の原因を特定しやすくなります。

鋳物、鋳鉄部品を作る時、溶融金属を鋳型に流し込む際に、溶融金属内の気泡が発生したまま鋳物が冷却されて固まることがあります。鋳物の気泡部分は他の部位に比べて機械特性が低いため、破壊の原因になります。溶接では溶接金属の結晶構造が不均一な場合溶接個所に熱や外力によるひずみが加わった際に、不均一な部分に応力が集中し破壊してしまいます。これらのように金属の内部構造は強度、耐久性に大きく影響します。強度特性と内部構造を多角的に評価することで破壊の原因を特定しやすくなります。

長期間繰返し製品を使用する際に、例えわずかな傷であっても、その傷の影響で寿命は著しく低下することがあります。これは、傷の凹凸に対して応力が集中して傷部にひずみが繰り返し生じることで、亀裂が大きくなり破壊してしまうためです。強度特性と傷面の観察を多角的に評価することで破壊の原因を特定しやすくなります。

金属に加える温度により金属の結晶構造は変わります。加える温度、冷却時間を制御することで金属内部の結晶構造を制御することで、硬度、強度を制御する技術が古来の刀鍛冶から、現在の最先端の金属加工に至るまで活用されています。強度と金属結晶の組成、結晶構造を多角的に評価することで、より正確な材料選定および、破壊の原因の特定が可能になります。

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