LCMS-8050RXによる玄米中の残留農薬分析 ―オンライン精製法とQuEChERS法の比較―

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ユーザーベネフィット

-QuEChERS法の抽出工程とILSPカラムによるオンライン精製を組み合わせることにより、前処理精製の迅速化かつ簡便化が可能です。 -LCMS-8050RXを使用することで、良好な回収率と再現性を示す分析が可能です。

はじめに

食品中の残留農薬分析では、規制農薬数の増加により効率的に一斉分析する手法が求められています。 残留農薬分析で広く使用されているQuEChERS法は、アセトニトリルと塩類やバッファーによる抽出工程と、分散固相抽出(dSPE)による精製工程からなる前処理方法です。特別な器具を必要とせず効率的に農薬を抽出・精製することが可能ですが、作業者によるデータのばらつきや作業に時間を要する点に課題があります。 RESTEK社のReviveIn-LineSamplePreparation(ILSP)カラムは、LC流路に組み込むことでオンラインでマトリックス由来成分をクリーンアップできる前処理カラムです。前処理の迅速化と簡便化だけでなく、前処理に関連するプラスチック消耗品廃棄物と費用の削減が期待できます。 本稿では、LCMS-8050RXを用いたReviveILSPカラムとdSPEによるクリーンアップを比較した結果をご紹介します。

2024.05.29