メタン排出量推定に向けた牛呼気中のCH4、CO2濃度測定

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ユーザーベネフィット

-可搬型のガス分析計であり柔軟に設置場所を選択できるため、飼槽付近に設置し牛の呼気中のCH4、CO2を連続測定できます。 ーポンプやフィルタ、除湿器などの試料前処理機を内蔵しているため、簡便に測定できます。 ー取得したデータをUSBメモリに保存し、パソコンでの編集や他部門との共有が容易にできます。

はじめに

温室効果ガスの一種であるCH4はCO2と比較し約28倍*1の温室効果を持つとされています。CH4の発生源の一つとして挙げられるのが牛の呼気で、消化管で起こる発酵に由来します。牛の呼気中のCH4は農林水産分野における温室効果ガス排出の一因として一定の割合を占め、CH4排出量の低減に向け飼料開発や飼育環境の工夫、育種改良などの取り組みが進められています。 従来、牛のCH4排出量の測定は、専用の大型チャンバに牛を数日間滞在させ、排出されたCH4の全量を測定する方法が主流でした。この方法は測定精度が高い一方で、設備や労力の面で多頭測定には向きません。そこで、簡易な測定法として、牛の呼気に含まれるCH4とCO2を測定し、その比(CH4/CO2)を用いてCH4排出量を推定する手法がマニュアル化されました1)。この手法は、大掛かりな専用設備を必要とせず、1回の測定も短時間で済むことから、多頭測定に適した、より実践的な手法として注目されています。

2024.05.30

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