赤外スペクトルによる ポリエチレンとポリプロピレンの判別

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ユーザーベネフィット

-IRSpirit-TXを用いたATR法により、容易に樹脂の定性が可能です。 -赤外スぺクトルからポリエチレンとポリプロピレンを判別できます。 -吸収ピークの差異から、低密度/高密度ポリエチレンといった構造の違いの判別も可能です。

はじめに

合成樹脂は一般的に石油を原料とするモノマーを重合してできたポリマーのことを言います。合成樹脂の中でも、炭化水素樹脂は主に炭素(C)と水素(H)から成る樹脂を示し、様々な種類が知られています。代表的な炭化水素樹脂として知られているのがポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)です。フーリエ変換赤外分光光度計を用いて得られた赤外スペクトルからは、PEとPPの判別を行うことができます。さらに、同じPEでも、構造がわずかに異なれば、得られる赤外スペクトル上に違いが現れます。この違いを見分けることで、同じPEでも構造・性質の異なる樹脂の判別をすることが可能です。 本アプリケーションでは、代表的な炭化水素樹脂としてPEとPPを測定し、樹脂の構造的な差異から生じる赤外スペクトルの違いを解説します。

2024.03.20