iMScope QTによる大麦種子中の フルクトオリゴ糖のMSイメージング

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ユーザーベネフィット

- iMScopeQTは、高空間分解能で大麦種子のMSイメージングができ、種子中のフルクトオリゴ糖の分布確認が可能です。 - マトリックス蒸着装置iMLayerTMを用いると、均一でキメ細かいマトリックス結晶の形成と再現性ある分析が可能です。

はじめに

大麦のような全粒穀物は、食物繊維が豊富で栄養価が高いため、慢性生活習慣病の食事療法として注目されています。BARLEYmaxはCommonwealth Scientific and Industrial Research Organization(CSIRO)によって栽培された大麦の新品種です。他の大麦品種に比べて、食物繊維とフルクタンの含有量が多く、デンプン量が少ないのが特徴です。 フルクトオリゴ糖(Fructoligosaccharide:FOS)は、プロバイオティクスとしての機能を介して腸機能の改善のような健康に有益な効果を有する短鎖長のフルクタンの一種です。 質量分析イメージング(MSI)は、光学イメージングと質量分析分析を組み合わせた技術であり、動物臓器や植物組織などの生体試料中に存在する分子の分布を可視化する技術です。iMScopeTRIOTMを用いた以前の研究では、BARLEYmaxの大麦種子から、ケストース(m/z 503.16)、ニストース(m/z 665.21)、およびフルクトシルニストース(m/z 827.26)の3種の主要なFOSが検出されました。 高い空間分解能を維持し、より高速な分析が可能となった新しいMSI装置であるiMScope QTを用いて同じFOSを検出した例について紹介します。

2023.09.26

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