GCMS-TQ™8050 NX
GC/MSとLC/MSを用いた肝炎モデルマウス血清中の代謝物分析
ユーザーベネフィット
- マルチオミクス解析パッケージを用いることでGC/MS 、LC/MSにより得られたデータを解析できます。 - マルチオミクス解析パッケージにより、主成分分析などの多変量解析が可能です。 - 代謝マップのテンプレートを使用することで、得られたデータを簡便に可視化可能です。
はじめに
メタボロミクスとは生体中の代謝物(メタボローム)を網羅的に測定する技術です。メタボロミクスは様々な分野で利用されており、医学分野ではバイオマーカー探索や病因解明などに活用されています。代謝物の測定には様々な分析装置が用いられますが、中でもクロマトグラフと質量分析装置を組み合わせた手法は、多様な代謝物を高感度に測定可能なことからよく使用されます。液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/MS)とガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS)では検出可能な化合物が異なり、両手法を用いることで、それぞれのデータを補完することができます。 本稿ではマルチオミクス解析パッケージ1)を用いたGC/MSとLC/MSのデータ解析手法についてご紹介します。サンプルとして、非アルコール性脂肪肝(NAFL)および非アルコール性脂肪肝炎(NASH)モデルマウスとして知られる、コリン欠乏食(CD)およびメチオニン・コリン欠乏食(MCD)負荷マウスの血清を測定しました。マルチオミクス解析パッケージを用いることで、GC/MSとLC/MSのデータを統合して代謝マップ上に結果を可視化することができました。
2023.09.12